メイドのお仕事 [登場人物]  小早川 眞子     ……メイド採用面接の受験者。メイド喫茶出身。  七野 ねね      ……四天王寺家のメイド。面接官。だが?  薫子ロッテンマイヤー ……四天王寺家のメイド長。本名は鬼河原薫。デラックスな人。  四天王寺 麗     ……四天王寺家の一人娘。お嬢様。だが?  舞台、明るくなる。  舞台は、メイドの薫子とその後輩のねねが勤めている屋敷、四天王寺家の一室。面接室として使われている。舞台中央にテーブルと椅子二脚があり、薫子とねねが掛けている。やや離れて面接者用の椅子。      薫子 はい、じゃあ合否は後日知らせるから      ねね お疲れ様でした!  薫子は書類を見たりしている。ねねは伸びをしている      ねね 薫子、さっきの人どうだった?      薫子 敬語。      ねね ……さっきの人どうでした?      薫子 正直イマイチね      ねね どんなところがですか? 薫子 得意料理、とり皮のから揚げ、たこわさび、ドテ煮……酒のつまみばっかじゃない!      ねね 旦那様が喜びそうですね 薫子 そこいらのオヤジじゃないんだから……旦那様はもっとすごいの召し上がってるわよ      ねね そうなんですか? 薫子 キャビアとかこのわたとか……それにつまみ専用のシェフがいるからね。山岡さん。      ねね ああ……  薫子、書類に目を落とす      薫子 ん、次の子が最後ね      ねね えっ? 意外と早かったですね      薫子 そんなものよ、面接って。最後の人呼んで頂戴  ノックの音      眞子 失礼します!  眞子、鞄を持って上手から出てくる      ねね 変わった服装ですね……      薫子 何かしら、危険な香りがするんだけど      ねね 何ですか? 危険って      薫子 なんでもないわ。どうぞ座って      眞子 はい! 失礼します!  眞子、椅子に座る 薫子 では面接を始めます。私は四天王寺家メイド長の薫子=ロッテンマイヤーです。で、こちらが      ねね 同じく、当家メイドで面接官のねねです。よろしくね!      眞子 は、はい!      ねね ではまず、自己紹介をお願いします。お名前は?      眞子 まこニャンと申しますニャン!  少し間      ねね ……ごめんなさい、もう一度お願い      眞子 まこニャンです!      薫子 本名は?      眞子 小早川眞子です      ねね ん?      薫子 いいから次、進めて      ねね あっ、はい。年齢はいくつ?      眞子 永遠の16歳です☆  再び間      薫子 小早川の方の実年齢は?      眞子 19です      ねね ……? よく分からないけど面白い人ですね      薫子 そうね……いろんな意味で      ねね 次は……自分が思う長所と短所は?      眞子 そうですね長所は……何事にもめげないことです!      ねね 例えば?      眞子 ケチャップで上手く名前を書くとか頑張りました!      ねね ケチャップで名前? どういう…… 薫子 へぇー! 長所はもういいから、次は短所を教えてくれる?      眞子 短所ですか? 特にないです♪ 薫子 いや、そんなことないでしょう? ないわけないでしょう? 自覚ないの?      眞子 はぁ      ねね ちょっと失礼じゃないですか? 薫子 人間誰しも欠点があるのよ。それを貴方は……その格好で自分に短所がないと言い切るつもり!? 眞子 す、すいません。確かに短所がないっていうのは言い過ぎました。てへ♪ 薫子 ……。 眞子 そうですね……あえて絞り出して、強いて言うなら、よくお節介って言われますかね……      薫子 お節介……どういうこと? 眞子 私が良かれと思ってしたことが、その人にはあまり良くないことだった。そういうことがよくあります……      ねね 例えばどういうことを? 眞子 ご主人様の一人が鉄道好きだったんで、オムライスに鉄道の絵を描いたんです      薫子 あんたすごいわね      ねね それで?      眞子 オムライスがケチャップだらけに      薫子 あぁ……それは確かに…… 眞子 それでもうまくいかなくて、最終的には模型を載せてみました 薫子 食材ですらないじゃない 眞子 本物にこだわって、チキンライスの替わりに線路の下の砕石を盛ってみたり 薫子 本気で食べさせる気があったの?      ねね オムライスにケチャップ……?      薫子 どうしたの?      ねね いえ、別になんでもないです。じゃあ次……特技は?      眞子 料理とか出来ます!      ねね 何か得意料理とかは?      眞子 んー、鳥皮のからあげですかね      薫子 あんたも酒のつまみか!      眞子 あとは、ぴぴよぴよぴよ♪ひよこさんライスとかです      薫子 何それ      眞子 俗に言うオムライスです      薫子 じゃあそう言いなさいよ      ねね 私好きよ、半熟卵のオムライス!      眞子 半熟……? ねね うん! 半熟のオムライスの上にデミグラスソースとトマトソースをハーフ&ハーフでたっぷりかけてあるの。とろとろの卵と絡んで最高なのよね! 眞子 ……デミグラスソースにトマトソースゥ? はっ、素人か……      ねね え? 眞子 何ですかデミグラスソースって。デミグラスソースが食べたいなら、ビーフシチューでも食ってろって話ですよ。トマトソースって。トマトソースって。オムライスはケチャップって決まっているでしょうが?      薫子 え、どうしたのこの子 眞子 それに半熟って……オムライスの卵はぱりぱりの薄焼き固めであることに意味があるんですよ?      薫子 どうして? 眞子 だって固めじゃないと……きれいに絵が描けないじゃないですか!      薫子 ……それって重要なの?      眞子 重要です、魂です! ソウルなのです!!      薫子 そ、そうなの      ねね なんか……ごめんなさい      眞子 分かってくれたならいいんです 薫子 別になんだっていいと思うけど……ところで小早川さん。あなた、履歴書にはメイド経験ありって書いてあるんだけど      眞子 はい。半年ほど      ねね どこの家で働いていたの?      眞子 にゃんにゃんほぉむ♪です      薫子 やっぱり……メイド喫茶よね?      眞子 とゆうか、高級メイドカフェです      薫子 一緒!      ねね 薫子さん。メイド喫茶ってなんですか? 薫子 メイドの格好をした店員が来店したお客様を、主人やお嬢様としてもてなす喫茶店よ。行ったことないからこんな感じのことしか知らないんだけど、合ってる?      眞子 はい! だいたい合ってます!      ねね もてなすって、どういうことをするの? 眞子 ご飯を作ってさしあげたり、お飲物にミルクやお砂糖を入れてまぜまぜしてさしあげたり、ご主人様やお嬢様の為に歌ったり踊ったりですね。イベントとかはお店によって違うんですけど。私たちのお店の場合、お客様と一緒に踊るっていうイベントがありました! ねね それは楽しそうね。ねぇ、ちょっとやってみてくれない? メイド喫茶のもてなしっていうのを      眞子 はい! いいですよ!      薫子 ちょっとねねちゃん!?      ねね いいじゃないですか少しぐらい。面白そうですし      薫子 もはや面接じゃないわね…… 眞子 じゃあ、あちらからドアを開ける振りをして入って来て下さい      薫子 はいはい、こうなったら付き合ってあげるわよ  三人立ち上がり眞子は舞台中央へ。薫子、ねねは舞台上手の方へ。      薫子 じゃあ行くわよ  薫子、ドアを開けるマイム      眞子 お帰りなさいませだニャ! お嬢様たち!      ねね お嬢様って、なんで… 眞子 お店に来てくれた男性はご主人様、女性や女性に準じる方はお嬢様ニャ。 薫子 私を意識した発言ね。 ねね そういうことか 眞子 そういうことニャ      ねね ニャ?      薫子 突っ込んだら負けよ。無視しなさい      眞子 お二人様のご帰宅ですかニャ?      ねね 帰宅?      薫子 入店することを自宅に見立ててそう言うらしいわ      眞子 それではお席へ案内しますニャ!      薫子 (なんかムカムカしてくるわ)  薫子、ねね、最初の席に着く 眞子 それではおしぼりとメニューをお持ちしますニャ。ちょっと待っててくださいニャ  眞子、かばんごそごそ。      ねね なんだか楽しいですね!      薫子 私はもう疲れてきたわよ……(嫌な予感しかしないわ)  眞子、かばんからおしぼり二つと、ベルと、メニューのような物を出す      薫子 ちょっとなんでそんなものが入ってんのよ! 眞子 おしぼりをお持ちしましたニャ! こちらがメニューニャ。お決まりになりましたらベルでお呼びくださいニャ!      薫子 ちょっと無視?      ねね (おしぼり渡されて)ありがとう。……アツアツだ!?  眞子、メイド立ちでスマイル。      ねね 薫子さん、何にします? 薫子 うーん……明らかにコーヒーの写真があるんだけど、メニューにコーヒーがないわ ねね これじゃないですか、こぉひぃたん……アチアチ系とヒヤヒヤ系……ブラジル出身、スマトラ出身、青山出身……日本? 薫子 ホットとアイス、最後のはブルーマウンテンかしら ねね まこニャンオリジナル? 薫子 私は試してみる勇気はないけどね……まあコーヒーにしとこうかしら。って言うか、この品物……頼んだら本当に出てくるのかしら? まさかね ねね じゃあ私は、アイスコーヒーにシロップやミルクでも入れてもらおうかな  二人、眞子を見る(注文お願い)。笑顔のままの眞子。      ねね (挙手)すいませーん!  間      ねね あの、注文……  再び間      薫子 ……小早川?      眞子 まこニャンでーす      薫子 聞こえてたんだ      眞子 ベルを使ってくださいニャ      ねね あっそういえば      薫子 面倒くさいシステムね  ねね、ベルを鳴らす。眞子、注文を取りに来る。      眞子 ご注文をお聞きしますニャ! 薫子 あんた変なところで頑固ね……ブルーマウンテンのホット。      ねね 私はアイスコーヒー。よろしくね      眞子 (デス顔)違 う で し ょ ?      ねね ……え?      眞子 ちゃんとメニューに書いてあるでしょう?      ねね えぇと…… 薫子 めんどくさっ! えー、こぉひぃたんアチアチ系、青山出身一つ……こぉひぃたんヒヤヒヤ系……どれ? ねね まこニャンオリジナルって何ですか? 眞子 いろいろそれっぽいのを混ぜてあるやつです。 薫子 それっぽいのって何よ!? 眞子 (メニュー指さし)そのあたりの豆を混ぜてあります。 薫子 ただのブレンドじゃない! 眞子 失礼な。愛も混ぜてあります! 薫子 そう言うのはブレンドって言うのよ。 ねね じゃあアイスコーヒーはそれで。      眞子 かしこまりましたニャ! 直ぐお持ちしますニャ!  眞子、後ろ向いてかばんの所で準備中。      薫子 ねぇ、いつまでやるのこれ? 眞子 いいじゃないですか、面白いですし。本当に品物出てくるんですかね?      薫子 さすがにそれは……  眞子、かばんからカップを二つと、シロップ入れを出してくる 眞子 お待たせしましたニャ! ねね でてきた!      薫子 もうなんでもありね、あんた……      眞子 ホットとアイスのコーヒーニャ      薫子 あんたは商品名ちゃんと言いなさいよ!      眞子 省略形ニャ、てへ♪      ねね ありがとう。シロップ入れてくれる? 眞子 かしこまりましたニャ! そちらのお嬢様はどうなさいますかニャ?      薫子 私はブラックで結構よ 眞子 はいニャ! では、今から注ぎ続けますので、好きなところでストップと言ってくださいニャ      ねね (少し経って)ストップ 眞子 じゃあ混ぜ混ぜさせていただくニャ。ここで美味しくなる呪文をかけさせていただくニャ      ねね 呪文? 眞子 まぜまぜ♪ もえもえ♪ 魔法の力で美味しくなーれ♪ぽわぽわニャンニャン♪ どっきゅーん♪ さぁ、お嬢様もご一緒にニャ      ねね ……      薫子 早く言いなさいよ      ねね 別に美味しくなくてもいいわ。呪文はもう結構よ 眞子 だめですニャ! お客様にお出しする以上、最高の一品を作らなければいけないんですニャ!      薫子 そうよねねちゃん。早く呪文で美味しくしなさいよ      ねね あぁもう! わかりましたよ! 言えばいいんでしょ!      眞子 ではご一緒にニャ ねね・眞子 まぜまぜ♪ もえもえ♪ 魔法の力で美味しくなーれ♪ ぽわぽわニャンニャン♪ どっきゅーん♪      薫子 結構ノリノリじゃないの 眞子 ありがとうございますニャ! これで美味しくなった筈だニャ      ねね 恥ずかしい……      眞子 えっと、こんな感じなんですけどよかったでしょうか?      薫子 えぇ、十分よ。十分すぎるわ 眞子 本当ならこの後に踊ったりするんですけど、今日は準備がなくて      薫子 コーヒーとかあるのに、それはないのね 眞子 すいません、でも本当はご主人様やお嬢様に楽しいひと時を過ごして頂く為に、いろんな事をするんです!      ねね へぇ、結構楽しかったわよ      眞子 ありがとうございます!  ノックの音      薫子 あら? 誰かしら。どうぞ!      お嬢様 失礼するわ!  お嬢様、上手から出てくる  薫子、次いでねね、起立する。つられて眞子も起立。      ねね お嬢様? どうなさったんですか?      眞子 えぇっ、お嬢様?      薫子 当家のお嬢様、四天王寺麗(うらら)様よ。 お嬢 ちょっと様子を見にきたのよ。どんな子が受けに来てるのか。その子?      眞子 初めまして! 小早川眞子です      薫子 そこは普通の名前なのね      お嬢 なんなのその格好?      眞子 えっと、以前働いていたメイド喫茶の制服で…… お嬢 メイド喫茶……メイド喫茶ですって? あなたふざけているの?      眞子 えっ? お嬢 あなた、紅茶を完璧な温度で淹れられる? フォートナム&メイソンとフォションの違いが分かる?      眞子 ……いえ…… お嬢 ティータイムとディナーとパーティで、サーブを分けられる?      眞子 ……?? お嬢 は。ま、無理もないわね。メイド喫茶ってあれでしょ? 下賤でオタクな趣味の人たちが集まってくる場所よね。もえもえきゅんきゅんとかわけの分からない事言って。そんな所で働いていた人が、私に仕えようというの? ふざけているとしか思えないわ      薫子 意外に知ってるわね お嬢 どうせ貴方もそのような気持ち悪い、下賤な趣味をお持ちなんでしょう? お客の品性も疑うけど、そんな所で働いている貴方たちも変なんじゃないの? どうかしてるわ。メイドをなめてんの? メイドって仕事を馬鹿にしないで頂戴。帰りなさい! ねね ……お嬢様。      眞子 ……取り消してください      お嬢 なんですって?      眞子 お店を……お客様やメイド達を馬鹿にしないで下さい!  間            お嬢 貴方、誰にむかって言ってるか分かってんの? 眞子 ……確かにお嬢様みたいな人たちから見たら、私たちの趣味は理解されにくいかもしれません。本物のテーブルマナーやサービスだってあまり分からないし……それでも一生懸命働いてるんです! お客様に楽しんでもらいたいから、夢を見ていただきたいから働いているんです!      お嬢 …… 眞子 家に仕えるメイドだって、お店で働くメイドだって気持ちは一緒なんです! お客様を……ご主人様やお嬢様を一番に思う気持ちは! だから、みんなを馬鹿にするような事を言うのは止めて下さい!  間 薫子 あんた。メイドの仕事に一番大切な事って何よ。  間 眞子 お仕えする人の為に、自分の全力をささげる事です!  間      ねね 薫子……私は、いいと思うわ 薫子 ……ちょっと変わった性格みたいですけど。元気と根性はあるみたいですね お嬢 えー……本当ですか? ねね あなたの気持ちもよくわかったけど。眞子ちゃんも気持ちに不足は無いと思うわ、ねねちゃん。      眞子 えっ?      薫子 あーあ……小早川、あなた合格よ      眞子 えっ!? ……どういうことですか? お嬢 私は認めた分けじゃありませんけど……お嬢様がそうおっしゃるなら……失礼な事を口にした事について謝ります(眞子に礼)      ねね 貴方もお疲れ様。ねねちゃん 眞子 ん? あれ? いろいろ起こりすぎてもうわけわからん! 薫子 暴れるな! 落ち着きなさい……つまり貴方の本音が知りたかったのよ。ネコ被るのが多いから、面接受けに来る人って。      眞子 え……じゃあわざとだったんですか、お嬢様? お嬢 私はお嬢様ではありません。当家メイドの七野ねねと申します。こちらの方が本当の…… ねね 私が本物の四天王寺麗よ。これからよろしくね、眞子ちゃん?      眞子 え? は、はい! でもなんでお嬢様が面接官を?      ねね メイド服が着てみたかったからね。ってのは冗談だけど。 薫子 ややこしくなること言わないで下さい。つまり、こうよ。お嬢様は直接自分のメイドと話してみたかったのだけど、お嬢様を前にすると面接者はみんな自分をよく見せようとして中々本当の気持ちとか出さないのよね。それで、お嬢様はメイドに変装してらっしゃったのよ。 ねね この目で選びたかったし、それに面白そうだし。で、私の代わりはこの子、ねねちゃんにしてもらったの お嬢 (礼)お嬢様はこんなにきつい物言いなさらないのに……上手くできなくて申し訳ありませんでした。(礼) ねね 上出来よ、ねねちゃん。それに貴女が本当に誇りを持って、メイドと言う仕事をしてくれている事が分かって、嬉しかったわ。 お嬢 勿体ないお言葉です。(礼)      眞子 じゃあ私は本当に……      薫子 えぇ、これからどんどん働いてもらうわよ?      眞子 ! ……はい!これからお願いします! あっ、そうだ。 お渡ししたい物があるんです。ちょっと待ってて下さい  眞子、かばんごそごそ 薫子 べつにいいのに……ねねちゃん、貴方にも後輩が出来たわね? これからあの子のことお願いね?      お嬢 わかりました、びしびし鍛えますね。鬼河原メイド長!      眞子 (振り返り)オニガワラ!?      ねね メイド長の鬼河原薫よ。      薫子 本名言わないで下さい! 私は薫子ロッテンマイヤーよ。 薫子さんって呼んでちょうだい。      ねね メイドにもいろいろな人がいるものね  眞子、鞄を持って立つ      眞子 お待たせしました! えっと、これです!  眞子、鞄からモデルガンを取り出す      薫子 は? 眞子 これからの時代、アブナイ危険がいっぱいです。ですから、四天王寺家武装メイド隊の結成を提案します(ポーズ)      薫子 何と戦うつもり!?      お嬢 SPなら間に合ってます。      眞子 実は私、モデルガンとか集めるの好きなんですよ!      薫子 趣味かい!      ねね なかなかいいモデルガンね。      お嬢 渡したいのってそれ?      眞子 あっ、いえ。違います(モデルガンをしまう)      薫子 え、何? 自慢?      眞子 こっちですこっち  眞子、猫耳を取り出す      薫子・ねね・お嬢 な!? 眞子 やっぱりメイドさんと言ったら動物の耳ですよね! あっ、犬耳もうさ耳も、あるんですよ! お嬢 そんなメイドはおりません…      ねね なるほど、確かに貴方おせっかいね!      薫子 おせっかいというか……○○ね。(アドリブ)  音楽かかる。四人、猫耳やモデルガンなどでごちゃごちゃしている。  音楽大きくなって。暗転。 カーテンコール - 3 -