演出のやり方 2018年5月17日作成
1 脚本を読みこむ
・本読みを行う(1回目)。分からない字や読み方の間違いがないか。どこがこの劇の見どこ
ろか、登場人物の感情が動く場所はどこか。
・舞台セットを考えながら読む。(2回目)→全員で確認。
・それぞれの役割が自分が何をしなければいけないか、考えながら読む。(3回目)
→メモをとるとよい。
2 キャラクター分析表を作る。
・全員で話し合い。場合によっては人物の相関表も作る。
3 立ち位置を決める。(半立ち稽古)
・演卓(演出家の使う机)と十分なスペースを準備。
→面倒くさくてもこれをやらない演劇部はいつまでもうまくならない。
・椅子など役者が使う道具や小道具があれば、代用品でもいいので入れる。
→道具は演技を規定する。
→小道具は練習用(壊してもいい物)と本番用の2つ作っておくとよい。
・最初は本を持って、段々と本を離して。
・演出は役者の立ち位置(ミザンス)を指示してやる。
あるある1 役者が向き合って立ちっぱなし。→演出家が動きを決めてやる。
→普通やり取りはセリフの最初と最後にアイコンタクトするだけでよい。
あるある2 役者がだんだん近づいていく。→演出家が適度な距離をあけてやる。
→感情が盛り上がるシーンほど遠く。
あるある3 役者がクローズ。
→通常のシーンではオープンに立つのが原則。
→向き合ってしゃべるシーンは1時間の演劇でせいぜい1シーン。
4 台詞と動きを入れる。(立ち稽古)
・動きがスムーズになったら、そのシーンで感情が伝わるかを見てやる。
・セリフの前には必ず感情の動きがある。
あるある1 やり取りが単調→やり取りにメリハリをつけてやる。
→一番聞かせたいセリフの前数行はテンポよく、そのセリフの直前で間。
あるある2 動きにクセがある、姿勢が悪い、目線が落ちている→厳しく治す。
あるある3 感情が単調→ここはあきれて、ここは怒り半分で、ここは怒りマックスでな
どの指示を出してやる。
あるある4 全体を見ると単調→シーンごとに何を伝えるか指示してやる。
→「ここはスピード感のあるやり取りを」「ここは一気に打ち解けた楽しさを」「登場
人物Aの自信過剰さとそれにあきれると同時に感心するBの気持ちを強調」など
5 全体を通してみる。
・リアクションが素になっていないか。→油断している役者は劇を台無しにする。
・セリフが流れていないか。→流れるとは、何となくセリフを言うこと。
・シーンとしての意味がきちんと伝わっているか。
・とにかく早く通すこと。グダグダでも通すのを恐れるな。
・本番1週間前は、通し→小返し→通し が理想。
・必ずゲネプロすること。→忘れ物を必ずします。
・大道具、小道具、衣装に愛情を。
→毎日はがれたところを糊で貼ったり、マジック塗ったりしよう。
→「愛」はお客さんに必ず伝わる。
6 最後に
・とにかく全員がそれぞれの役割を楽しんでやること。